発達発育・育児関連
- 10か月になりましたが、まだハイハイをしません。/つかまり立ちをしません。
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特に発達に問題が無くても、典型的なハイハイをしない子供さんは結構いらっしゃいます。後ろ向きに進んだり、お腹をつけたまま進んだり、掌と足裏を使って這わずにハイハイをしたり、運動発達が非常に早くてハイハイでの移動を経ずにつかまり立ちに至る子供さんがいたり。
その中に、座位のまま移動する「いざり這い」という行動をする子供さんがいます。この子供さん達をシャフリングベイビーと言い、以下の様な特徴があります。
- うつぶせ姿勢を嫌がる。
- 両脇を手で持って抱きかかえて立たせようとしても、床に足をつけたがらない。
(足裏の感覚が過敏な傾向がある) - 40%前後に家族歴がある。 等々
歩行開始が少々遅れ、1歳半~2歳頃になると言われています。しかし、歩行が始まってからの運動発達には問題が無い事が多いです。
もし自宅で出来る事があるとすれば…。
ハイハイを促すためには、うつぶせの姿勢に慣れる事が有効であるとの意見があります。起きている時間に、最初は1日数回数分程度で構いません。慣れれば徐々に増やしていきましょう。
嫌がってしまう場合、仰向けで寝転がったお父さんお母さんのお腹の上でうつぶせにすると、安心して楽しくやってくれるかも。
勿論、乳幼児突然死症候群を避けるために寝る時は必ず仰向けにする必要がありますのでご注意下さい。
- 子供がどうしてもうつぶせ寝をしてしまいます。乳幼児突然死症候群が心配です。
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乳幼児突然死症候群(SIDS)とは、「それまでの健康状態および既往歴からその死亡が予測できず、しかも死亡状況調査および解剖検査によってもその原因が同定されない、原則として1歳未満の児に突然の死をもたらした症候群」と定義されています。生後1歳以降には稀で、生後2~6か月に多いとされています。
SIDSの予防方法は確立していませんが、リスクを避けるために以下の3つのポイントが厚生労働省から指導されています。- 1歳になるまでは仰向けにねかせましょう。
- 出来るだけ母乳で育てましょう。
- 煙草をやめましょう。
他に、寝具は硬めのマットレスを使用する、保護者と同室内に置いたベビーベッドを使用する、柔らかい物やゆったりとした寝具を遠ざける、体温が上がり過ぎないように注意するなどの推奨事象があります。
しかし、どれだけ仰向けに寝かせようとも、何をどう工夫しても、どうしてもうつぶせ寝になってしまうお子さんはいらっしゃいます。
その様なお子さんに関しましては、寝返りと寝返り返りがしっかりできているのであれば仰向けに戻す必要はないとの提言が出ています。
ただその場合でも、マットレスは硬めにして、子供の周囲に枕や毛布・ぬいぐるみ等の柔らかい物やベッドのバンパーなどが無いように、安全な環境に配慮する事が必要です。
(色々置きたくはなってしまいますが、ベッドの中には何も入れない様に…。)