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よくあるご質問 - アレルギー関連|東大阪市御厨西ノ町の小児科・アレルギー科 - もしもしキッズクリニック

よくあるご質問

Q & A

Q & Aよくあるご質問
(アレルギー関連)

アレルギー関連

アレルギーが心配なので離乳食を遅らせた方が良い?

離乳食の開始を遅らせる事で食物アレルギーの発症を予防できる効果は無いといわれています。その為、特に遅らせる必要はありません。日本では生後5-6か月での開始が推奨されています(欧米では4か月から推奨する国もあります)ので、その通りに開始して下さい。

一般的にお粥から始めて、その後野菜や芋類に進んでいく事になると思います。
これらはアレルギーを起こす頻度が低いと言われています。

初めての食品を食べさせる際には、十分に加熱して、少量ずつ、体調の良い時に食べさせてあげて下さい。症状が出現した時に対応しやすい様、日中の時間帯を選ぶ事も大事です。

アレルギー症状の内、蕁麻疹(皮膚症状)は受診時には消失・軽減する事も多いので、写真などを撮っておくと診断の際にとても役立ちます。

食物アレルギーと離乳食の進め方
(詳しくはこちら)

食物アレルギーは治りますか?

食物アレルギーには色々なタイプがあります。

耐性化(治る)しやすいものは、「新生児・乳児消化管アレルギー」「食物アレルギーの関与する乳児アトピー性皮膚炎」「即時型症状」と呼ばれるタイプです。

耐性化しにくいものは、「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」「口腔アレルギー症候群」です。
(ただ即時型症状の内、ナッツ類・ピーナッツ・甲殻類アレルギーは耐性獲得しにくいと言われています。)

一般的に「食物アレルギー」と言われているものは、食品によって治っていく年齢や割合に幅があります。
共通して、検査の数値(特異的IgE値)の高値が続く場合は耐性が獲得されにくいとの報告があります。他の食物アレルギーの合併、喘息やアレルギー性鼻炎の有無は耐性化に大きく影響しないと言われています。

自然に耐性を獲得していく方も一定数いらっしゃいますが、不要な除去を長期間続けていると耐性化が遅れてしまったり、耐性を獲得できなくなってしまう可能性もあります。一度ご相談下さい。

魚アレルギーに関して
(詳しくはこちら)

アトピー性皮膚炎は治りますか?

様々な報告がありますが、きちんとした治療を行っていれば50%以上は小学校入学前に治ると言われています。
また、小学校入学時に認められたアトピー性皮膚炎の50%以上は小学校卒業時までに、16歳を過ぎには90%が治ると言われています。
ただ重症度に関しては、幼児期よりも学童期において症状が悪化する傾向にあります。

牛乳アレルギーがあるのですが、乳糖の入った薬剤は使用できますか?

乳糖は牛乳を原材料として作成される2糖類(ブドウ糖とガラクトース)です。
乳糖1gに対して数㎍程度の乳タンパクが含まれています。
内服薬の多くは乳糖を含みますが、症状を誘発する事は殆どありません。
ただし、乳糖を含む注射薬や吸入薬に関しては注意が必要です。

乳糖を含む注射・吸入薬

  • 注射薬:ソル・メドロール静注用40mg(125mg・500mg・1000mg製剤は含まない)
  • 吸入薬:~ディスカス・~ディスク・~ヘラー・~ヘイラー(エアゾール、サルタノールインヘラーは含まない)

また、歯科で使用されるリカルデント(CPP-ACP)は人工的に作り出されたカゼイン由来の化学合成物で、牛乳アレルギーの方は注意が必要です。

小さな子供でも花粉症などのアレルギー性鼻炎になるのですか?

鼻炎とは鼻粘膜の炎症を指し、その原因・種類には様々なものがあります。
その中で、鼻粘膜におけるⅠ型(即時型)アレルギー性のものをアレルギー性鼻炎と言います。花粉による季節性アレルギー性鼻炎やダニによる通年性アレルギー性鼻炎は、これに分類されます。くしゃみ・鼻水・鼻づまりが主な3症状となります。

アレルギー性鼻炎(全体)の有病率は年々増加しています。
1998年では29.8%だったのが、2019年には49.2%となっています。
特に増加が著しいのはスギ花粉によるアレルギー性鼻炎です。(通年性アレルギー性鼻炎は18.7%→24.5%、スギ花粉症は16.2%→38.8%に増加)
また、発症年齢の低年齢化も進んでいます。
年齢別にみると(2019年時点)、5-9歳ですでに30.1%、10-19歳においては49.5%と約半数がスギ花粉症をすでに発症していると言われています。
アレルギー性鼻炎発症の低年齢化は、スギだけではなくペットのフケやダニでも同様です。
通年性アレルギー性鼻炎の有病率は、5-9歳で22.5%、10-19歳で36.6%とされています。

鼻噴霧ステロイド薬は有効ですか?副作用は大丈夫ですか?

局所の副作用として刺激感や乾燥感、鼻出血などの報告はありますが、全身への影響は最近の鼻噴霧ステロイド薬においては極めて出現しにくいと言われています。
アレルギー性鼻炎の3症状である、くしゃみ・鼻水・鼻づまり全てに効果があります。
軽症の鼻炎でも使用できます。初期の炎症(鼻炎症状の出始め)から使用することで、花粉の飛散量がピークを迎えた際の症状を効率よく抑制できます。
効果は1-2日と比較的早く認められますが、毎日使用することによってさらに有効性が上がります。
つまり鼻噴霧ステロイド薬は、効果が強くかつ副作用が少ない薬剤です。

小児で使用する鼻噴霧ステロイド薬

  • アラミスト:2歳から使用可 1日1回
  • ナゾネックス(モメタゾン):3歳から使用可 1日1回
  • 小児用フルナーゼ(フルチカゾン、ミリカレットなど):5歳から使用可 1日2回

一方、鼻噴霧血管収縮剤には注意が必要です。特に2歳未満は使用できません。
特に乳児に対しては徐脈や傾眠・昏睡のリスクがあります。大人の方であっても長期間の使用は望ましくありません。
鼻詰まりはすぐに解消されるのですが、効果が切れるとすぐにまた鼻閉状態に戻ります。
繰り返し使用していると、薬剤性に鼻炎を来す事もあります。
市販点鼻薬の殆どに含有されていますので注意してください。

舌下免疫療法は子供でも出来ますか?

スギ花粉症・ダニアレルギー性鼻炎の根本的な治療が期待できる舌下免疫療法ですが、開始できる年齢は5歳以上(65歳未満)となります。
治療開始から1年程度で症状改善効果が、3年以上継続すると治療中止後も長期にわたり有効性の持続が期待できると言われています。
また治療終了後、将来的に効果が減弱して症状が再燃しても、再開すれば速やかに効果が得られます。

検査・治療ともに保険適応となります。薬剤は無味無臭です。
治療開始時期は、スギ花粉症の舌下免疫療法は6月~12月の間になります。
花粉飛散時期には開始できません。
ダニアレルギー性鼻炎の舌下免疫療法は1年中いつでも治療開始可能です。
2つの薬剤の併用も可能です。但し同時開始ではなく、1か月程度ずらして行います。また、他のアレルギー治療薬を使用しながらでも治療可能です(内服ステロイド以外)。

花粉症にはお薬以外にどんな対策がありますか?

花粉症を引き起こす原因植物は60種類以上存在していますが、特に有名なものはスギ・ヒノキを始めとして、カモガヤ(イネ科)・ブタクサやヨモギ(キク科)・シラカバやハンノキ(カバノキ科)等があり、それぞれ季節によって飛散ピークの時期が分かれています。ざっとした区分ですが、関西においては、スギ:2~4月・ヒノキ:3~4月・ハンノキ:3月・カモガヤ:4~5月と8~10月・ブタクサ:9~10月、といったイメージです。

それぞれどの時期に体調の変化があるかを認識し、血液検査などで抗原の感作を確認する事によって診断を行います。

先述しました通り、スギに関しましては「舌下免疫療法」という根本的な治療が期待できる治療法がありますが、ほかの花粉に対しては対処療法を行う事になります。

以下に、薬剤以外の対処法を記します。

  • マスク
    正しくマスクを装着することによって、花粉量を約1/3~1/6に減らす事が出来ると言われています。しっかりと顔にフィットさせる事が重要です。
  • メガネ
    通常のメガネであっても、していない人と比べて約1/3程度に減少させる事が出来ます。
    花粉症カバーのついたメガネではさらに効果的で、約2/3減と言われています。
  • 服装
    木綿や化学繊維の方が、ウールを始めとした毛素材よりも花粉が付着しにくいです。
    また、つばの付いた帽子も有効です。皮膚にトラブルの出る方は手袋なども有効です。
  • うがい・手洗い・洗顔
    家に花粉を持ち込まないように、喉や顔についた花粉を洗い流すのが良いです。
  • 屋内対策
    窓を閉める、もしくは開けるとしても10㎝程度にしてカーテンをしましょう。
    カーテンによって屋内に侵入する花粉量の減量が期待できます。勿論、定期的な洗濯や掃除は必要です。

一般的に晴れた日・気温の高い日・空気が乾燥している日・前日に雨が降った日などは花粉が多くなる日と言われています。また、花粉の多い時間帯は昼と日没後です。
環境省の花粉情報サイトや各天気予報サイトなどで日々の花粉飛散情報が提供されています。対処が必要な花粉が多く飛散している時期・時間をなるべく避ける様に心がけましょう。

ペットアレルギーがあります。対策はどの様にすればよいですか?

イヌやネコはよくペットとして飼育されており、屋内での飼育も増えたため、これらのペットがアレルゲンとして引き起こされるアレルギーは比較的頻度の高いものです。
動物のアレルゲンは他の吸入アレルゲンと比較すると小さくて軽い為、気管の奥に到達しやすく、喘息の原因になりやすくなっています。さらに空気中にも滞在しやすく、ダニの約100倍以上の濃度といわれています。

対処法

  • 屋外で飼育する
    アレルゲンは小さくて軽いため容易に家中に広がりますので、部屋を分けて飼育しても効果はあまりありません。
  • 定期的に洗う
    イヌのアレルゲンは体表面から飛散するため、週1~2回洗う事でアレルゲンを減らす事が出来ます。ネコのアレルゲンは皮脂腺や唾液腺から分泌され、毛繕いをする時に毛やふけに付着して飛散されると考えられています。ネコは洗ってもあまりアレルゲンの減少は期待できません。
  • アレルゲンをため込まない
    カーペットやカーテンなど、アレルゲンが貯蔵されやすい家具をさける必要があります。
    また、定期的に良いフィルターの付いた掃除機で清掃しなければいけません。
    洗濯のできる物は洗濯する方が良いでしょう。
    布団に潜り込むペットがいるご家庭は、特にしっかり洗う必要があります。